・モノ創りのプロが、毎回テーマを決めて作品を創り、その手順や組立てを誰にでも簡単に理解して頂けるようにまとめたプロが教える実戦的ノウハウ企画。


・今回はイルミネーションを生かした

「 実戦的イリュージョン写真 」
をコンパクトデジカメ使用で、その撮影方法をご紹介させていただきます。


・流れる光の中で、モデル(被写体)が溶けることなくキレイに収まったこの1枚。 さて、この写真は一体どのようにして出来上がったのでしょうか。ひとつずつ、分解していきましょう。

 

・まず、現場の様子です。クリスマスツリーをバックに、モデル(被写体)が奥、手前カメラを持っているのがカメラマンです。このときモデルとカメラマンとの距離は約2Mほどの間隔。


・ この状態で撮影してみました。

 

・モデルもツリーもキレイに撮れましたね。このときのカメラの設定は「スローシャッター+ストロボ(フラッシュ)」になります。
このとき、シャッタースピード 1/6 絞り3.5 でした。
 日中の晴天時でだいたいシャッタースピード1/250 絞り5.6と考えると1/6という数字は相当遅いシャッタースピードになります。当然手ブレが発生しやすい状態になるため、慣れないうちは体全体を固定するイメージでシャッターを切るのが良いでしょう。


・ では、ここからが本番になります。
流れる光の中で、モデル(被写体)を、キレイに撮影するにはどうすれば良いのか。その手順を説明していきましょう。

 

手順その1
・ はじめの説明のように、モデル(被写体)のバックにイルミネーションが来るようにしましょう。
・ このときのモデルとカメラマンとの距離は同じく約2M。
・ カメラの設定について
「スローシャッター+ストロボ(フラッシュ)」にします。
・カメラによって異なりますが、「スローシャッター+ストロボ(フラッシュ)」ではこのようなマークが一般的です。

◎みなさまのカメラにも「スローシャッター+ストロボ」の設定はあります。
・ 最近のコンパクトデジカメの機能は、実に多彩ですので
スローシャッターの設定はだいたいどのコンパクトデジカメにも付いています。


 

手順その2
・半押しでピントを合せる。
 <半押しとは?>
シャッターボタンを完全に押し込まず、半分だけ押した状態にすること。
カメラによって異なるが、ピントが合うとランプ等が点灯し、ピピッと音が鳴ります。


・ このカメラの場合は、画面真ん中のピントエリアが赤く点灯しピントが合っていることを確認できました。
このWebでは黒から白になります。フラッシュファイルになっています。ループ再生されていない方は右クリックより「再生」を選択して下さい。


手順その3
・半押しの状態を保ったまま腕をしっかり固定し、カメラを右から左へ
スライドさせます。
・ このときのポイントですが、スライドさせながら半押しにしていたシャッターボタンを押し切ってしまうこと。


・ 手順はこの3つだけです。
これだけで、イルミネーションを生かした実戦的イリュージョン写真が撮れてしまいます。

そして出来た写真がコレ。


完成。
・ 光の流れやノビ具合は、カメラをスライドさせる速度によって変わってきます。
・ 速くしたり遅くしたりして、いろいろ撮ってみると楽しいでしょう。
・ 非現実的なアート色の強いステキな1枚がこうして生まれます。

では、この撮影方法を活かした形で別のアプローチをしてみましょう。
・ 応用編
今までのノウハウを活用するとこんな写真も撮れます。


・ 撮影方法としては、半押しでピントを合わせるところまでは一緒です。

・ 何が違うのか?

・ この場合は、カメラをスライドさせるのではなく、カメラのレンズを軸として、時計と逆回りにカメラを回転させています。
・これまでの説明で大分わかって頂けたかと思いますが、要はカメラを動かした軌道が、そのまま光の軌道になるということです。イルミネーションの時期には是非お試し頂ければと思います。

今回は、イルミネーションを生かした実戦的イリュージョン写真の撮影方法でした。次回もお楽しみに。

この作品の撮影と解説は、この人。
中津 昌彦(なかつまさひこ)
今回の撮影に使用したカメラ:FinePix F402(FUJIFILM)


・ファッション誌からペットまでジャンルをとわず活躍。誌面・インターネットでの講義や講座も定評が高い。
また、音楽家としての一面も持ち、過去には映画音楽を手掛け、国際的な音楽賞を受賞した経歴を持つ。
・吉本ペットクラブ公認カメラマンでもあり、特にペットを撮影する手腕には定評がある。
・現在、メディアを越えた企画創作組織giraffeの代表として活躍中。